動かしてはいけない?五十肩の時期別にわかる本当に正しい治し方

東村山市で最近五十肩による痛みでお悩みの方が増えてきているように感じます。「動かしてはいけない」という通説の真偽や、医学的に正しい五十肩(四十肩)の治し方を詳しく解説します。そもそも四十肩という病名は存在しません。日常会話の中で使われる「俗称」という位置づけです。「肩こり」や「ぎっくり腰」などと同じような用語になります。しかし、あまりに一般的に使われ、さらに、その五十肩(四十肩) に完全にピッタリな正式病名がないことから、しばしば病院や接骨院でも五十肩(四十肩) という言葉で説明されることが多いかと思います。五十肩の痛みは「安静期」と「運動期」で対処法が異なり、時期に合わせた適切なケア。激痛時の応急処置から家庭でできる効果的なストレッチ、病院での治療法まで段階別に紹介。特に急性期の痛みを和らげる方法と、その後の回復を早める具体的なエクササイズを医学的根拠に基づいて説明します。
五十肩とは?激痛を引き起こす原因と症状
五十肩は、突然肩に激痛が走り、腕を動かすことすら困難になる症状です。日常生活に大きな支障をきたすこの症状について、正しい知識を身につけましょう。
五十肩の正式な医学名称は「肩関節周囲炎」または「癒着性肩関節包炎」といいます。肩関節を包む関節包やその周囲の組織に炎症が起こり、その後に関節包が硬くなって癒着することで、肩の動きが制限される状態です。特に特徴的なのは、肩関節の滑液包や関節包、肩峰下滑液包などの軟部組織に炎症や拘縮が生じることです。これらの組織が硬くなり、肩関節の動きが制限されるとともに激しい痛みを引き起こします。
五十肩は自然発症することが多いのが特徴です。特定の外傷がなくても、年齢とともに肩の組織が劣化することで発症することがあります。
- 関節包 炎症により厚く硬くなり、肩の動きを制限
- 滑液包 炎症により潤滑機能が低下し、動きが悪くなる
- 周囲筋肉 痛みによる防御性収縮で硬くなる
痛みが起こる主な原因
五十肩で発生する激痛には明確な原因があります。主に次のような要因が関わっています。
- 炎症による痛み:肩関節周囲の組織に炎症が起きると、特に夜間や安静時にも激しい痛みを感じることがあります
- 筋肉の緊張:痛みによって肩周囲の筋肉が緊張し、さらに動きを制限することで痛みが増強する悪循環
- 血行不良:肩の組織への血流が低下し、痛みの原因物質が蓄積する
特に注意すべきは、初期症状を軽視して無理に肩を動かし続けることで炎症が悪化し、より強い痛みを招くケースです。痛みを感じた初期段階での適切な対応が重要となります。五十肩は名前の通り50歳前後に多く発症しますが、実際には40代から60代の幅広い年齢層に見られます。年齢によってリスク要因や予防法が異なります。
- 40代 デスクワークや運動不足による肩こりからの進行 定期的な肩のストレッチ、作業姿勢の改善
- 50代 関節の老化、ホルモンバランスの変化 適度な肩関節の運動、水泳などの低負荷運動
- 60代以上 組織の弾力性低下、基礎疾患の影響 関節可動域を維持する日常的な軽い運動
五十肩は女性は男性より発症率が高いとされ、特に更年期以降の女性はホルモンバランスの変化により発症リスクが高まります。典型的な症状として、肩の痛みは特に夜間に増強し、横向きに寝ることが困難になる「夜間痛」が特徴的です。また、「着衣動作痛」といって、洋服を着たり脱いだりする動作で強い痛みを感じることも多くあります。初期症状として見逃しやすいのが、肩を特定の方向に動かした時だけに感じる一過性の痛みです。この段階で適切なケアを行うことで、重症化を防げる可能性があります。
五十肩の治療において「肩を動かしてはいけない」という指導を受けることがあります。しかし、これは状況によって異なるため、一概に「動かしてはいけない」とは言えません。五十肩の回復過程に合わせた適切な対応が重要です。
安静にすべき時期と動かすべき時期
五十肩(肩関節周囲炎)の回復過程は大きく3つの段階に分けられます。各段階によって「動かす」べきか「安静にする」べきかが異なります。
期間 特徴 適切な対応
急性期(発症~1ヶ月程度) 強い痛みと炎症 必要最小限の動きと適切な安静
拘縮期(1~3ヶ月) 関節の動きが制限される 痛みの範囲内での段階的な運動
回復期(3ヶ月~) 徐々に動きが改善 積極的なリハビリと日常動作の回復
五十肩は完全に動かさないことが解決策ではなく、症状の段階に合わせた適切な動かし方が重要です。急性期に無理に動かすと炎症が悪化し、反対に長期間まったく動かさないと関節の拘縮(硬くなること)が進行するリスクがあります。
急性期の正しい対処法
急性期(特に発症直後~数週間)は、確かに激しい痛みを伴うため、一定の安静が必要です。この時期の正しい対処法を理解しましょう。
急性期に炎症と痛みが強い場合、次のような対応が適切です。
- 痛みが強い時は無理に動かさない:痛みの強い動作は控え、肩への負担を軽減します
- アイシング:発症から~48時間は、1日に数回15~20分程度の冷却が効果的です
- 適切な固定:腕全体を固定するのではなく、必要最小限のサポートを行います
- 痛みの少ない範囲での緩やかな動き:血行促進と拘縮予防のため、痛みのない範囲で少しずつ動かすことも大切です
急性期でも「まったく動かさない」わけではなく、痛みの出ない範囲での最小限の動きは維持することが重要です。例えば、腕を体側に自然に下ろした状態から、痛みのない範囲でゆっくりと前に上げる動作などが適しています。
五十肩の進行段階と適切な肩の動かし方
五十肩の各段階における適切な肩の動かし方を理解することが、早期回復への鍵となります。
急性期の適切な動かし方
急性期は痛みを悪化させないことが優先です。
- 振り子運動:立った状態で前かがみになり、腕を自然に下げてゆっくり振る
- 壁這い運動:壁に向かって立ち、指先で壁をなぞりながら可能な範囲で上に動かす
日常生活では無理のない高さ(肩より下)での動作に留める
これらは炎症を悪化させずに、関節の可動域を維持するのに役立ちます。

拘縮期の適切な動かし方
拘縮期は関節の硬さが進行するため、適度な運動が必要です。
- タオルストレッチ:タオルを使った緩やかなストレッチで可動域を広げる
バスタオルの両端を肩幅より少し広めに持ち、腕を真上に上げる。肩甲骨を寄せるように意識しながら、タオルを首の後ろまでゆっくり下ろす。もう一度上に上げ、20回を目安に繰り返す。無理な動きは避け、痛みが強くなったら休むことが大切です。痛みを我慢してまで行うと、症状が悪化することがあります。

回復期の適切な動かし方
回復期になると、より積極的な運動が可能になります:
肩関節の全方向の運動(前後・上下・回旋)
軽い負荷をかけた筋力トレーニング
水中でのエクササイズ(水の浮力を利用して負担を軽減)
なお、痛みの程度や回復状況には個人差があります。整形外科医の指導のもと、自分の状態に合ったプログラムで進めることが重要です。特に、激しい痛みがある場合や、長期間改善が見られない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
五十肩の治療では「適切なタイミングで適切な動かし方をする」ことが回復の鍵となります。完全に動かさないことではなく、症状に合わせた動かし方が最適な治療法です。
五十肩の激痛を和らげる応急処置
五十肩の激痛は日常生活に大きな支障をきたします。当院にも「急に肩が動かせなくなった」「夜間に痛みで目が覚める」といった訴えで来院される患者様が多くいらっしゃいます。ここでは、病院を受診するまでの間に自宅でできる応急処置について解説します。
痛みが強い時の正しい姿勢と固定方法
五十肩の激痛時には、まず肩関節への負担を軽減することが重要です。痛みが強い急性期には、無理に動かすことで症状が悪化する可能性があります。
肩を安静に保つためには、腕をやや前に出し、肘を約90度に曲げた状態を維持するのが理想的です。この姿勢は肩関節の内部構造に最も負担がかからない位置とされています。
自宅でできる温冷療法
温冷療法は、五十肩の痛みを和らげる効果的な方法です。症状の段階によって、温めるべきか冷やすべきかが変わってきます。
発症して間もない急性期(24〜48時間以内)は、主に冷却が効果的です。氷嚢やアイスパックを薄いタオルで包み、痛みのある部位に15〜20分間当てます。これを2〜3時間おきに繰り返すことで、炎症を抑制し痛みを和らげる効果が期待できます。
急性期を過ぎた後(48時間以降)は、温熱療法に切り替えるのが一般的です。温めることで血流が促進され、筋肉の緊張が緩和されます。蒸しタオルやカイロ、入浴時のシャワーなどを利用して、痛みのある部位を10〜15分程度温めましょう。
時期 推奨される方法 実施時間 期待される効果
急性期(〜48時間) 冷却(アイシング) 15〜20分×2〜3時間おき 炎症抑制、痛みの軽減
亜急性期以降 温熱療法 10〜15分×1日2〜3回 血流促進、筋緊張緩和
ただし、直接皮膚に氷や熱源を当てると、凍傷やヤケドの危険があります。必ずタオルなどで包んでから使用し、皮膚の状態を確認しながら行ってください。
五十肩の医学的治療法
五十肩(肩関節周囲炎)の治療では、痛みの程度や病期によって適切なアプローチが異なります。東村山整骨院での治療では、テスト法、分析を用いて可動域を確認し、痛みを和らげながら肩の動きを徐々に回復させることを目標としています。

日常生活での肩の負担を減らす工夫
五十肩の回復には、日常生活での肩への負担を減らすことが重要です。以下の工夫を取り入れることで、痛みを軽減し、回復を早めることができます。
家事は肩に負担をかけやすい動作が多いため、特に注意が必要です。
- 洗濯物を干す際は、肩より高い位置に干さず、低い位置で作業する
- 重い鍋やフライパンは使わず、軽量のものに替える
- 掃除機をかける際は、腕を大きく振らず、体全体で動かす
- 台所作業は肘を90度に曲げた高さの作業台で行う
適切な睡眠姿勢
五十肩の方に適した睡眠姿勢は、痛みがある肩を上にした横向き寝か、仰向け寝です。
睡眠姿勢 ポイント 補助アイテム
横向き寝(痛みがある肩を上に) 痛みがある腕の下に枕やクッションを置き、腕を支える 抱き枕やクッション
仰向け寝 肩甲骨の下に薄いタオルを敷き、肩の緊張を緩める 肩・首用の低反発枕
痛みがある肩を下にした横向き寝は避けましょう。体重が患部にかかり、痛みが増す原因になります。
適切な枕の選び方
五十肩の方には、首と肩のラインを自然に保てる高さの枕が適しています。
高さ:横向き寝なら肩幅分の高さ、仰向け寝なら首のカーブに合わせた低めの高さ
硬さ:柔らかすぎず硬すぎない、適度な弾力性のあるもの
素材:体圧を分散させる低反発素材や、通気性の良い素材
既存の枕を調整する場合は、タオルを折りたたんで高さを調整したり、肩の下にクッションを入れたりする工夫も効果的です。
就寝前のケア
就寝前に以下のケアを行うことで、睡眠中の痛みを軽減できます。
入浴で肩を温める(38〜40度の湯に15分程度つかる)
就寝1時間前からスマートフォンやパソコンの使用を控える
寝る前に肩を温めるためのカイロや温湿布を活用する
就寝前に深呼吸やリラクゼーションを行い、全身の緊張をほぐす
以上の自宅でのケア方法を継続的に行うことで、五十肩の痛みを緩和し、回復を早めることができます。ただし、激しい痛みが続く場合や、症状が悪化する場合は無理をせず、医療機関への相談をおすすめします。
ストレス管理と五十肩の関係
ストレスは筋肉の緊張を引き起こし、五十肩の痛みを悪化させる要因となります。また、ストレスによって免疫機能が低下し、炎症の回復が遅れることもあります。
適切なストレス管理は五十肩の回復に大きく貢献します。以下に、効果的なストレス管理方法をいくつか紹介します。
呼吸法:深呼吸は交感神経の活動を抑え、リラックス効果があります。1日に数回、意識的に深呼吸を行いましょう。鼻から4秒かけて息を吸い、7秒間息を止め、8秒かけて口からゆっくり吐き出す「4-7-8呼吸法」がおすすめです。
軽い運動:ウォーキングや水中歩行など、肩に負担をかけない軽い有酸素運動は、ストレスホルモンを減少させ、幸福感をもたらすエンドルフィンの分泌を促します。
趣味の時間:自分が楽しめる活動に時間を使うことは、精神的な健康を保つのに効果的です。読書、ガーデニング、音楽鑑賞など、肩に負担をかけない趣味を見つけましょう。
マインドフルネス瞑想:日々の生活の中で、意識的に「今」に集中する時間を持つことで、ストレスの軽減が期待できます。スマートフォンのアプリなどを利用して、初心者でも簡単に始められます。
また、社会的なつながりもストレス軽減に重要です。家族や友人との交流を大切にし、必要に応じて五十肩の状況や感じていることを共有しましょう。
五十肩の回復期間が長引くと、不安やイライラを感じることがあるかもしれません。そのような場合は、前向きな考え方を意識的に持つことが大切です。「必ず良くなる」という希望を持ち、小さな進歩にも目を向けることで、精神的な負担を軽減できます。
継続的に強いストレスを感じる場合は、心療内科や精神科などの専門医に相談することも検討しましょう。精神的な健康は身体の回復にも大きく影響します。
日常的に取り入れたい肩のケア習慣
五十肩の再発を防ぐには、日々の肩のケアが欠かせません。肩関節の柔軟性を維持し、筋肉の緊張を和らげる習慣を身につけましょう。
まず大切なのは、正しい姿勢を意識することです。猫背や前かがみの姿勢は肩に負担をかけるため、背筋を伸ばし、肩の力を抜いた自然な姿勢を心がけましょう。デスクワークが多い方は、1時間に1回は軽く肩を回すなどして血行を促進させることをおすすめします。
習慣 頻度 効果
肩回しストレッチ 1日3回(朝・昼・晩)各10回 肩関節の柔軟性向上、血行促進
温浴法 毎日の入浴時15分程度 筋肉の緊張緩和、血行促進
姿勢チェック デスクワーク中1時間ごと 肩への負担軽減、緊張予防
肩甲骨ほぐし 朝晩各5分程度 肩甲骨周りの筋肉緩和、可動域改善
また、重い荷物は片方の肩だけで持たず、両手で均等に分散させることも大切です。ショルダーバッグよりもリュックサックなど、両肩で重さを分散できるバッグを選ぶことも予防につながります。
定期的なセルフチェック方法
五十肩の再発を早期に発見するためには、定期的なセルフチェックが欠かせません。月に1回程度、以下のポイントを確認しましょう。
まず、両腕を前方に挙げてみて、どこまで上がるか確認します。次に、両腕を横から上げてみましょう。さらに、手を背中に回して肩甲骨辺りまで届くかも確認します。これらの動作で片方だけ痛みや違和感がある場合は、初期症状の可能性があります。
また、朝起きた時に肩の動きが悪い、夜間痛がある、肩を動かすと音がするといった症状にも注意が必要です。これらの症状が続く場合は、早めに整形外科を受診しましょう。
セルフチェックリストを作成して、定期的に確認することをおすすめします。以下の項目を月1回チェックしてみましょう。
- 両腕を前に挙げて痛みはないか
- 両腕を横から挙げて可動域に左右差はないか
- 手を背中に回して肩甲骨に触れられるか
- 夜間に痛みで目が覚めることはないか
- 肩関節を動かすときに違和感や音はしないか
これらのチェックポイントに該当する症状がある場合は、自己判断せず専門医の診察、身近な医療機関への相談を受けることをおすすめします。特に40代以降の方は、年に1回程度の定期検診も効果的な予防策となります。さらに、肩の負担を軽減するための工夫も大切です。重い荷物は複数回に分けて運ぶ、高い場所の作業は踏み台を使うなど、日常生活での負担を減らす工夫を心がけましょう。
五十肩の予防は、痛みが出てからの対処よりも、日々の小さな習慣の積み重ねが重要です。この記事でご紹介した方法を無理なく続けることで、肩の健康を長く維持することができるでしょう。
まとめ
五十肩は正式には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、適切な対処法で回復が期待できる症状です。激痛がある急性期には無理に動かさず安静にし、温冷療法や市販の消炎鎮痛剤で痛みを和らげることが大切です。ただし、長期的な回復には適切な時期からのストレッチや運動が必要です。睡眠時は肩に負担がかからない姿勢を心がけ、栄養バランスの良い食事とストレス管理も回復を助けます。激しい痛みが続く場合や夜間痛が強い場合は、早めに医療機関を受診することをお勧めします。日々の肩のケアと定期的なストレッチで再発予防にも努めましょう。適切な評価と早めの対応が、回復への近道になります。ご予約、ご相談は西武新宿線東村山駅東口徒歩4分、東村山整骨院までお気軽にどうぞ。

